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一二三のちょっとリラックス日記

「日光浴」について

2019年05月19日
カテゴリー2

毎年5月を過ぎる頃になると「紫外線に気をつけて下さい」というニュースをよく聞きますね。日傘に帽子、長袖に手袋を身に付けて完全防備で外出されている方も多いのではないでしょうか?
でも、日光の紫外線は、一方的に有害とはいえません。

日光を浴びないと、ビタミンDが不足してしまう可能性が…

日光の生理作用と、ビタミンDの研究で有名な、アメリカ・ボストン大学医学部のマイケル・ホリック博士(内分泌学、皮膚学、生理学、生体学教授)の研究によると「全身をベールで覆って生活しているアラブ女性は、皮膚が日光を浴びないために、体内のビタミンDが慢性的に不足していて、骨軟化症や骨粗しょう症を引き起こす人が非常に多い。

また、ビタミンDの不足は、タイプ1の糖尿病や、結腸ガン、乳ガン、前立腺ガン、子宮ガンなどの発病の確立を高くしている」と、指摘しています。

また、日光の紫外線には皮膚の免疫能力を維持させる働きがあり、日傘やサンスクリーン剤で日光の紫外線を避け続けていると、免疫力が低下するばかりか、免疫システムが異常を起こして、アトピー性皮膚炎や花粉症にかかりやすい体質になってしまうそうです!

さらにまた、日光を浴びない生活を続けていると、正常な体内時計が働かなくなりうつ症もかかりやすくなってしまうそうです!

日光のホルモン・ビタミンD

ビタミンDは、皮膚が太陽の紫外線のエネルギーを吸収することで生成されます。ビタミンDは、ビタミンの一つと思われていますが、生理学的にはホルモンの働きをしています。そのため、サンシャインホルモンと呼ばれています。一人の人が必要とするビタミンDの80~100%は、日光を浴びることから得られると考えられています。

紫外線とビタミンD、カルシウムの関係

カルシウムは、骨格を形成する材料であるとともに、細胞の生命活動、筋肉の収縮、神経の伝達、脳の機能維持など、人体の生命に欠かせない重要な役割を果たしています。海中で生息する脊椎動物は、カルシウムをたくさん含んだ海水を利用してきました。

その後、進化の過程で地上に上がった生物は、海水のカルシウムが得られなくなったために、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを皮膚で合成するようになりました。それ以来、3億年以上にわたって、生物はカルシウムの吸収のために、日光の紫外線のエネルギーを利用してビタミンDを生体内で作ってきました。

ビタミンDの働き

ビタミンDは、カルシウムの代謝を調節する役目をしており、同時に、リン酸塩の代謝を調節しています。ビタミンDは、腸管でカルシウムが吸収されるのに欠かせない物質です。また血液中では、骨の形成(化骨作用)に必要なリン酸カルシウムの形成を促しています。

また、肝臓においてカルシウム結合蛋白の合成を促進させて、骨組織にカルシウムを沈着させる助けをします。

さらに、細胞の育成のコントロール、筋肉の機能、神経の伝達機能、心臓・血管、そして免疫にも影響を与えています。

紫外線が皮膚の免疫機能を維持する

からだには、外敵から身を守るために、さまざまな形で免疫システムが張りめぐらされています。からだを外側で守っているのが「皮膚」です。皮膚は、暑さ・寒さや、細胞の乾燥、寄生虫や有害菌の侵入などから、生体を守るための、からだの中で一番大きな免疫器官なのです。からだの免疫機能は、身近に「敵」がいることによって成り立っています。

からだの仕組みには、必要が無いと思った機能を消していく特性があります。常に免疫の防衛体制がなければ、いざという時に身を守ることができません。そこで「敵」を利用しながら、免疫システムを維持している…というわけです。

例えば、体内で一番重要な免疫システムは、食物成分の吸収口である「小腸」に張りめぐらされていますが、その免疫機能は腸内細菌という「敵」の存在によって維持されています。腸内細菌の生息数の少ない人は、免疫能力が低いために感染症にかかりやすく、また、免疫の異常反応による花粉症やアトピー性皮膚炎にかかりやすくなります。

それと同様に、皮膚の免疫機能は紫外線のエネルギーを浴びることによって、維持されています。したがって、適度に紫外線のエネルギーを浴びて、皮膚の抵抗力を維持しておくことが必要なのです。
もちろん!日焼けは気になりますし、将来シミだらけになってしまうのも困りますが、『太陽の光は癌まで治す!』とも言われるように、太陽の光と仲良くして元気な毎日を過ごしましょう♬♪

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